UP
パルスサーベイとは?一般的なサーベイとの違いや活用方法についてご紹介
パルスサーベイとは?
一般的なサーベイとの違いや活用方法についてご紹介
パルスサーベイとは、パルスとサーベイを組み合わせた言葉です。パルスは「脈拍」、サーベイは「調査」を意味します。脈拍を測るように高い頻度で実施するサーベイを、パルスサーベイと呼びます。ストレスやモチベーションの状態といった従業員の意識を高頻度で定期的に測定することで、変化に早く気づき個別対策を実施することを目的に利用されます。ストレスチェックやエンゲージメントサーベイといった一般的なサーベイとの違いは、頻度と設問数にあります。
パルスサーベイと一般的なサーベイの違い
パルスサーベイ
・実施頻度が高い(毎週や毎月等)
・設問数が少ない(数問)
設問数が少ないので、受検者の負担はほぼ無いといってよいでしょう。毎日、出社時に今日の気分について1問だけ回答する、といった実施の仕方をしている企業もあります。
一般的なサーベイ
・実施頻度が低い(年に1~2回)
・設問数が多い(50問以上)
設問数が多く、測定範囲が広いです。こうした特徴から組織の強み弱みを漏れなく可視化することに向いています。
どう使い分けるか
このように一般的なサーベイとパルスサーベイでは形式が大きく異なりますので、目的によって向き・不向きがあります。目的を「組織的な対策」か「個別の対策」に大きく分けて、どちらを行いたいかで使い分けるとよいでしょう。
【関連記事】
【組織診断・組織サーベイとは?】目的別のサーベイについて解説
ストレスチェックやエンゲージメントサーベイ、従業員満足度調査(ES調査)と企業は目的に応じてさまざまなサーベイを使い分けています。最近ではパルスサーベイと呼ばれるものも活用されています。本記事では各々のサーベイ概要や相違点を整理するとともに、目的に応じた使い分けについてご紹介します。
例えば、「組織的な対策」で健康経営の推進や働きやすい職場づくりといった組織としての活動を目的とする場合は、一般的なサーベイが向いているでしょう。
組織の現状や課題を、なるべく先入観を持たずに洗い出し、その上で、あるべき姿に向けて目標設定をする必要があるからです。地図でいえば、現在地を知りゴール地点を設定する・ゴール地点までの進捗を定点観測する、といった使い方です。組織単位の結果を俯瞰することが必要です。
対して、「個別の対策」で離職防止や個々の支援を目的とする場合は、パルスサーベイが向いています。個人の意識は、直近の出来事によって左右されやすく、鮮度の高い情報でないと意味がないこと、個人の変化は組織傾向として埋没してしまう可能性が高いからです。地図でいえば、道に迷いそうな人の現在地を明らかにし、手助けをする、といった使い方です。個人単位で結果を見ることが必要です。
活用するためには
このように、目的に合わせて選ぶことが重要ですが、活用するためには運用体制をしっかりと整備してくことも重要です。ストレスチェックやエンゲージメントサーベイといった一般的なサーベイを実施する場合は、結果に対してそのテーマに沿った専門家の知見を得ることができるのかが大きなポイントになります。
優れたサーベイを実施したとしても、結果の解釈を誤ってしまうとその後の対策も意味のないものになりがちです。ストレスチェックであれば産業医や保健師といった産業保健スタッフ、あるいはコンサルタントのような専門家の力を借りることが望ましいです。
パルスサーベイは設問数も少なく、設問内容も具体的なものが多いため、一般的なサーベイほど専門的な知見は必要としませんが、支援が必要な従業員が発生した場合、どのように対応すべきかを事前に想定しておく必要があります。人事から直接ご本人に連絡をする場合、管理職から本人にアプローチしてもらう場合、などのアプローチ方法は極めて重要です。
特に管理職からアプローチをしてもらう場合は、事前にラインケア研修を実施し傾聴について学んでおくことや、面談内容を評価に用いない、業務上の指示・伝達とは切り離した面談を行うといったルール作りをしておくことをお勧めします。
【関連サービス】
ストレスチェック「LLax seed」
法定範囲に対応できるサービスはもちろん、努力義務となっている集団分析、職場環境改善や高ストレス者の対応など、幅広いサービスメニューをご用意しています。お客さまの運用に合わせて、サポートオプションもございます。