2022.06.02
【ストレスチェック】ストレスチェック、エンゲージメントサーベイの組織結果フィードバック方法②
今回は、ストレスチェックやエンゲージメントサーベイの組織結果を、管理職に対し個別にフィードバックを行う方法について解説いたします。
・組織の状況に合わせた支援が可能となる個別方式
個別方式とは、一つひとつの組織ごとに集団分析結果をフィードバックする方法です。管理職1名に対して行うこともあれば、部長1名+課長2名のように、該当組織の複数の管理職に対して実施することもあります。
・個別方式のメリットとデメリット
個別方式のメリットは、集合方式と比較し、該当組織の集団分析結果について深く入り込み、詳細にフィードバックできることです。また、管理職の集団分析に対する理解度に合わせてフィードバックをすることができるので、管理職の結果に対する納得感、腹落ち感を高めることが期待できます。
報告を行う人事などにもメリットがあります。報告会で管理職と対話する中で、結果の背景にどのような事象が発生しているかを、具体的に把握することができます。
ストレスチェックやエンゲージメントサーベイの結果が良くなかった組織の実態把握は、早期の介入改善のために重要なことは言うまでもありません。また、結果が良好であった組織においては、どういったマネジメントや組織運営の工夫がなされているのかにも着目することができますので、自社におけるマネジメントの好事例を収集できます。
こうして収集した好事例を後日、管理職向けに横展開することで、集団分析をやりっ放しにせず、より意義深い取組みへ進化させていくこともできます。
デメリットは、フィードバックを行う組織の数だけ労力を要する点にあります。また、本社から離れた拠点の管理職フィードバックにあたっては移動コストが発生します。しかし、現在は多くの企業様でオンライン会議の仕組みが導入されているため、格段に実施しやすくなっているのではないでしょうか。
・個別方式の具体的な進め方
「1.ストレスチェック 集団分析の目的と読み解き方のご説明」「2.全社・管轄組織の集団分析結果のご説明」については集合方式と大きな違いはありません。
「3.強み・課題へのハイライト」では管轄組織全体の数値だけでなく、課やチームなど、より小さな組織単位で数値をみていきます。この際、前年の集団分析結果や、前回行ったフィードバックの議事録が用意できると、管理職とより深く対話することができます。今年の数値の良し悪しだけでなく、前年の結果に比べて数値がどう変化したかに着目していくことが基本的な視点となります。
「4.その他、 Q&A やご相談対応」では、集合形式では聞きづらかった質問や話しづらかったテーマにも踏み込んで話をしていきます。人事は各現場の状況を直接管理職から聞くことが出来るため、人事から管理職へ現実的な支援やアドバイスができます。
・継続して取り組むことで集団分析結果の活用が組織に定着する
個別フィードバックを数年間実施し続けている企業では、徐々に全社のサーベイ結果が改善されている事例が出てきています。また、2年~3年ほど継続すると、管理職の集団分析に対するリテラシーや関心が高まり、自然に結果を踏まえた行動・施策を検討していただけるようになります。
個別方式は一定の労力はかかりますが、その分、効果も大きい方法です。皆さまの組織でも実施を検討されてみてはいかがでしょうか。
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