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サステナビリティsustainability
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SDGs達成に向けた取組み
- 心理職インターンシップの取組み
SOMPOヘルスサポート株式会社は、次世代に活躍する専門職を育成し、より多くの「こころと身体」の健康の実現に貢献していきたいと考え、産業保健領域で、即戦力としての活躍を目指す心理職を対象に、産業保健現場を体験いただくインターンシップ(公認心理師の実習要件を満たす)を実施しています。
2019年から開始し、毎年約4名の臨床心理学専攻の大学院修士課程2年以上(既卒者含)の方を迎えています。
産業領域における心理支援の社会的意義
- 少子高齢化によって労働力人口は減少傾向にあり、労働力の安定確保が社会的な課題となっている
- 個人の生産性にも影響する、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者の割合は82.2%と多い※1
- 精神障害の労災の申請、認定件数も増加傾向※2
- 不調の未然防止である一次予防対策についても、ストレスチェックの集団分析の活用など、産業領域における、心理支援のニーズは大きい
- 【参考文献】
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- ※1「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」(厚生労働省)
( https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/r04-46-50.html)(2024年6月5日に利用) - ※2「精神障害に関する事案の労災補償状況」(厚生労働省)
( https://www.mhlw.go.jp/content/11402000/001276199.pdf)(2024年9月4日に利用)
- ※1「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」(厚生労働省)
産業・労働分野における公認心理師育成の課題
- 2017年に心理職の国家資格として公認心理師が誕生し、2024年時点では7万人を超えている※3
- 主たる活動分野が産業・労働の公認心理師は、全体の5.6%で少数派※3
- 他分野と比較したとき、大学及び大学院での実習も、短時間型(4時間以下の割合)が多く、実際の事例に触れる機会も少ないため、最も実習先が不足している分野で、人材育成に課題がある※4
- 【参考文献】
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- ※3「令和5年度公認心理師活動状況等調査報告書〔最終版〕」(一般財団法人日本心理研修センター)
( https://www.jccpp.or.jp/download/pdf/R5_konin_shinrishi_katsudo_joukyoutou_chosa_hokokusho_saisyu.pdf)(2024年9月4日に利用) - ※4「公認心理師の養成に向けた各分野の実習に関する調査」(一般社団法人 日本公認心理師養成機関連盟)
( https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000963603.pdf)(2024年6月5日に利用)
- ※3「令和5年度公認心理師活動状況等調査報告書〔最終版〕」(一般財団法人日本心理研修センター)
インターンシッププログラム概要
- 週1回 半日 約1年間 約105時間
- 産業領域における基本事項である組織・制度の知識理解をしてもらうために、組織と個人の視点で、毎月違うテーマを設定
- 講義形式でなく、アクティブラーニングを採用
- グループディスカッションや質疑を多くし、専門職のフィードバックを毎回丁寧に実施
- 修了時に、1年間の成果発表と研修講師体験の場として、当社社員向けに成果発表会を開催
- 【学習イメージ】
- 【カリキュラム中の様子】
- 【成果発表会の様子】
修了生の声
● 2019年(第1期)修了生:産業領域(心理職)勤務
- インターンに参加した時を振り返って
- 私は現在、SOMPOヘルスサポート株式会社で産業保健メンタルヘルス・コーディネーター(OMC)として勤務しています。私にとってのインターンは、産業領域で働く心理職として、自分が目指す姿を明確にしてくれた場です。私はインターン参加にあたり、「企業内のケースマネジメントや関係者間の調整について理解を深めたい」と考えていました。一年間のインターンシップを通して、OMCは、訪問先企業で関わるそれぞれの立場の人が、その時々で必要な役割を担えるように、コミュニケーションのズレを整えながら、次の行動に繋がるきっかけづくりをしていることを学び、それが自身の目標となりました。
また、それぞれ異なるバックグラウンドを持つインターンシップの同期からは、様々な場面で学ぶことが多く、これからも一緒に切磋琢磨していきたい仲間ができたことも心強かったです。
- 今後参加を考える方たちにかける言葉
- 当社の心理職インターンでは、産業領域に関する実践的な知識や具体的な体験を得られるだけでなく、心理職として目指す姿をより明確にできる機会となると思います。心理職のキャリアの始まりとして、とても有意義な時間となるはずです。
● 2019年(第1期)修了生:福祉領域(心理職)勤務
- インターンに参加した時を振り返って
- インターンに参加したことで、自分自身の視野や考えの幅を広げることによって「引き出し」を充実させること、その「引き出し」を、いかにその場で活用できるかの重要性を学ぶことができました。
私自身は社会人経験があり、産業・労働分野で心理職として具体的に何ができるかを知りたい、実際に支援する力を身に着けたいと考えていました。OMCとの模擬面談を通して、短い面談の中で、クライエントの日常生活をいかに想像して、適応支援に向けて一緒に考えられるかが鍵となることを学びました。
現在、仕事をしている保護者と関わる機会も多く、クライエントを取り巻く環境のアセスメントに、インターンで学んだ考え方の枠組みがとても役立っています。
- 今後参加を考える方たちにかける言葉
- インターンでは、産業保健分野でどのように働けるか、その場合の考え方の枠組みを実践的に学べました。学んだことは、他の分野でも共通していると実感しています。また、出会ったメンバーは今も繋がる、かけがえのない仲間になりました。
インターンシップ参加者の指導教員からのコメント
- 嶋田洋徳先生(早稲田大学人間科学学術院)
- インターンシッププログラムは、大学や大学院で学べない産業・労働分野の現場実践を補って十分にあまりある魅力なコンテンツで構成されています。具体的な実践を通して、学生等が自身の特徴に自覚的になることによって、潜在的な能力を引き出す素地を作っていただいています。人材育成の産学連携とも言える充実した機会です。
- 小林由佳先生(法政大学大学院人間社会研究科)
- 学生が経験を積むことに制約の多い産業・労働分野ですが、本プログラムは全体像を知るために最適な構成、現場の課題に即したロールプレイと実務家の指導、同期との協同課題など、一年を通じて理解と考察が深まる工夫がなされていて素晴らしいです。充実した経験と関係性の中で成長する学生が増え、分野がさらに活性化することを期待しています。
- 鈴木伸一先生(早稲田大学人間科学学術院)
- 職場のメンタルヘルス対策における心理師の貢献への期待が高まり、公認心理師法における重点5分野の1つとして産業・労働分野が位置付けられましたが、この領域で働く心理師の実践的なトレーニングを行える場は極めて少ないのが現状です。SOMPOヘルスサポート社が提供するインターンシップは、産業・労働分野に貢献する心理師に必要とされる知識および技能について、1年間かけて系統的かつ実践的にトレーニングを行う、全国的に見ても非常に先進的な唯一無二のプログラムです。
このような充実したプログラムが提供できるのは、SOMPOヘルスサポート社の豊富な実績とそれを支える優秀な多職種専門スタッフの存在があるからに他なりません。本インターンシップ・プログラムが全国の先駆けとなって、産業精神保健に貢献する心理師トレーニングのJapanese standardへと発展していくことを大いに期待しております。
お問い合わせ先
産業保健サービス部 メディカルサポートセンター インターンシップ事務局
internship(at)sompo-hs.co.jp
- ※ (at)は @ に置き換えて下さい
- ※本取組みは毎年11月に当社HPで次年度の募集告知をいたします