実績紹介 Actual introduction

ジャックス健康保険組合

1998年より当社サービスをご利用

「未来にタネをまこう。JACCS」の株式会社ジャックス(2018年より6年連続健康優良法人認定)の単一健保として1980年に設立されました。加入者数5,921名(被保険者3,725名、被扶養者2,196名(2023年7月24日現在)を専任の担当者6名で運営、保健事業はコラボヘルスで対応しています。

課題とニーズ
  • 特定保健指導のマンネリ化対策
  • 前期高齢者の人工透析による医療費及び納付金の増加
  • 糖尿病性腎症をはじめとした生活習慣病重症化予防
導入された当社サービス
  • 特定保健指導
  • 糖尿病性腎症重症化予防事業
  • 生活習慣病重症化予防事業
ポイント
  • 「糖尿病性腎症」「糖尿病以外の腎症及び疾病管理」の方に対する重症化予防の保健指導をニーズに合わせて柔軟に対応できること

Q.どのようなきっかけで、当社サービスに興味をお持ちいただき、導入まで至りましたか。

元々、御社との取引は1998年、高齢者への訪問指導から始まり、2010年からは特定保健指導を委託しています。数年前から重症化予防の保健指導の提案を何度か頂いておりましたが、ちょうどその頃、当健保の被保険者(前期高齢者)が人工透析になり、前期高齢者納付金約1億円加算されてしまい、危機感を持ちました。健診データを分析した結果、腎機能が低下していて、近い将来人工透析の懸念のある方が予想以上に多くいることが判明しました。糖尿病性腎症の方が4割、糖尿病性腎症以外の方が6割でした。複数の事業者へ「糖尿病性腎症」及び「糖尿病以外の腎症」の方に対する重症化予防の保健指導が実施できるかを打診した結果、両方対応可能と回答があったのは御社だけでした。2023年から「糖尿病性腎症重症化予防」と「生活習慣病重症化予防(主に腎症に特化して)」の保健指導を委託しています。

Q.当社サービスを導入し、現在どのような活動に取り組まれていらっしゃいますか。

特定保健指導は2019年から実施率を上げるため事業主である株式会社ジャックス 人事部(2020年に人事部内に「健康経営推進室」を設立)とコラボヘルスで推進しています。全社向けの通達では「特定保健指導の通知を受けた方は、指導を受けてください。」と通知しており、コラボヘルスの効果により指導を拒否する方は激減しました。また、特定保健指導では、いろいろな個別事案が発生します。発生都度、個別対応をお願いしています。逆にフィードバックを受けるケースも発生しておりとても助かっています。2023年から重症化予防の保健指導を委託しており、同様に事業主の理解を得てコラボヘルスで推進しています。重症化予防の保健指導は初めての取り組みであり、指導を受ける当事者からも好評で真剣に取り組んでもらっています。

Q.当社サービスの導入によって、どのような変化を感じていらっしゃいますか。

特定保健指導は、コラボヘルスで強力に推進すればするほど、マンネリ化が最大の課題になってきています。例えば積極的支援の対象者は、ほぼ固定しています。前年度に指導を受けた方は対象外にしているのですが、それでも数年に1回、特定保健指導の案内を受けることになるのでモチベーションの低下または維持が最も懸念されます。次期データヘルス計画においてもアウトカム評価(2キロ、2センチ減)が重点となるので新たな施策の検討が必要だと感じています。重症化予防の保健指導における疾病管理も次期データヘルス計画の重点となっています。早速、次年度に向けての提案を依頼した結果、3大疾病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)のリスクが3つまたは2つ重なっている方に対する保健指導が有効であるとの提案を頂いています。これからは限られた予算でより効果的な重症化予防を実現するためにどうすればよいか2022年の医療費を分析した結果、3大疾病の場合、55才以降の医療費が大きく伸びていることが分かりました。例えば、この世代の前の世代(50才から)で複数の疾病を有している対象者にスポットを当てて、重症化予防の保健指導を実施出来れば医療費を抑制することが可能ではないかと考えています。

Q.コラボヘルスを導入するきっかけがあったのでしょうか?

2017年当時、生活習慣病検診で要精密検査の所見(ex便潜血)にもかかわらず、数年放置していたため大腸がんで命を落とす被保険者がおりました。当時の事業主・社長の一声で2018年より検診後の受診勧奨(要精検、要治療対象者は受診完了報告書の提出を求めています。)をコラボヘルスで対応したのがきっかけでした。2019年より特定保健指導の実施率を上げるために事業主より「特定保健指導の通知を受けた者は、指導を受けるように」との通知を発信により指導を断るケースが激減し実施率を上げることが出来ました。2023年より重症化予防の保健指導を開始し同様にコラボヘルスで推進しています。

 

Q.今後、当社にどのような役割を期待されていますか。

当健保は加入者数6千人の弱小健保ですが、日頃からいろいろな相談に乗って頂き、また多くの提案を頂き感謝しています。これからも継続をお願いいたします。最後に、保健指導において是非とも実現して欲しい事項が2つあります。
1つ目は、特定保健指導のマンネリ化対策です。過去に何度も指導を受けた方がまた指導を受ける場合、同じやり方ではやる気を引き出すことが難しくなります。例えば、体重を入力させるやり方は、どうしても嘘の入力が可能となります。より精度の高いアウトカム評価を実現するためには、体組成計とアプリの連動による嘘のつけない体重測定等が主流になりつつあります。是非とも実現をお願いします。
2つ目は、保健指導における(特定保健指導及び重症化予防の保健指導)食事に対する指導の強化をお願いします。例えば、食事の画像をアップロードして指導する等。